Onijawa Bros Motorcycle Club Harley-davidson

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鬼

"鬼伝説"の里 鬼沢の由来

昔々、鬼沢が「長根派(ながねはだち)」と呼ばれていた頃、弥十郎(やじゅうろう)が山へたきぎを取りに行きました。
すると、森の奥から、大人(おおびと)があらわれました。
弥十郎と大人(おおびと)は、とてもなかよくなり、毎日相撲をとって遊ぶようになりました。
この相撲をとった場所が、『の土俵』とよばれており、むかしは、そこだけ草が生えないふしぎな場所でした。
また、大人(おおびと)は、赤倉の山と行ったり来たりする途中で休んだり、村人と話をするためにこしかけたと言われる
『かしわの木』があります。
大人(おおびと)は、人と話をするときは、姿を見られてはいけないとも言われていました。
そのために、かしわの木に座って話をしたといわれています。
普通のかしわの木とはちがって、枝が横に広がるように伸びています。

ある日、弥十郎が、村の田んぼに水がなくて困っている話を大人(おおびと)にしました。
大人(おおびと)は、「それでは、わたしが仕事をしている姿を絶対に見てはいけない。」と言い、
一夜にして王余魚沢用水路(かれいさわようすいろ)を作ってくれました。
これは、『逆堰(さかさぜき)』とよばれるせきで、目の錯覚(さっかく)で、低い方から高い方に水が流れているように見えます。
用水路は今でも、鬼沢の田んぼをうるおしてくれています。
その大人(おおびと)の仕事を、弥十郎のあっぱ(おくさん)が見てしまったのです。そして、大人(おおびと)は、自分が使っていた鍬とミノ笠をおいて、姿を消してしまったのでした。
そして、村人たちは、大人(おおびと)からのめぐみの水で田畑を作れるようになったので、大人(おおびと)に感謝し、
鬼神様(おにがみさま)としてまつり、地名が「鬼沢」となりました。

鬼沢には、「つの」がありません。とっても力強くやさしいなのです。
鳥居(とり)の「」の字には、一番上の「ノ」がないのです。
今でも、神社には、大人(おおびと)の使った鍬がかざられています。

地区の守り神である鬼神社(きじんじゃ)では、毎年旧暦の小正月に締め込み姿の若者たちが集団で裸参りをし、
新しい年縄(としなわ)を奉納し、今年の豊作を祈願する習わしが350年以上続いています。 厳冬の中、冷水の張られた樽で水ゴリをして身心を清めた後、40kg以上ある重いしめ縄を何本もかつぎ、「サイギ、サイギ」のかけ声のもと、
雪に被われた村を練り歩くのです。

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